A dual occurrence of endometrial and gastric adenocarcinomas in systemic lupus erythematosus

1996
全身性エリテマトーデス(SLE)に悪性腫瘍が伴うことはよく知られている.最も多いのは非Hodgkinリンパ腫であるが, Hodgkin病,白血病,多発性骨髄腫等の血液悪性腫瘍も報告されている.しかし, SLEにおける固形腫瘍の合併はまれであり,さらにMedlineによる文献検索でもSLE患者における重複ガンの報告はみられない.われわれは子宮および胃の重複腺ガンを伴ったSLEの症例を報告する. 症例は45歳の女性で,主訴は両側の手・肘関節の痛みと腫脹. 主な血液検査所見は次の通りである. Hb 9.1g/dl, WBC 2, 800/μl,リンパ球数700/μl, Plt 137,000/μl, BUN 16.1mg/dl, Creatinine 0.6mg/dl, Creatinin clearance 115ml/min, ESR 41mm/1h, CRP 0.1mg/dl, ANA 2, 560倍陽性(peripheral pattern),抗DNA抗体90IU/ml,抗SS-A抗体16倍陽性, LE細胞(-),リウマトイド因子(-),抗Sm抗体(-),抗RNP抗体(-),抗SS-B抗体(-), C3 17mg/dl, C4 5mg/dl, CH 50 12U. 検尿では,尿蛋白2.2gm/日,潜血(+),沈渣で顆粒円柱,硝子円柱を認めた. 胸部エックス線では両側性胸水貯留を認めた.腎生検所見はfocal proliferative lupus nephritis(WHO II a)を示した. アメリカリウマチ学会のSLE分類基準で関節炎,漿膜炎,腎病変,抗dsDNA抗体,および抗核抗体の5項目を満たしSLEと診断され,入院6日目にプレドニゾロン( PSL) 60mg/日を開始された.患者は入院の数カ月前から不正性器出血に気づいていたため,婦人科診察を受け子宮ガンと診断された.メチルプレドニゾロンによるパルス療法の後, PLSを30mg/日に減量され,準広汎子宮全摘術,骨盤内リンパ節郭清術,両側付属器切除術を施行された.病理診断は,子宮体の腺ガン(子宮内膜型)であった.患者は退院したが, 10カ月後に心窩部不快感を訴え再入院した.胃内視鏡検査で胃の腺ガン(II a)と診断され,内視鏡的粘膜切除術を受けた.
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