A Case of IgG4-related Sclerosing Disease Suffering from Repeated Stenosis of the Bile Duct and Digestive Tract
2011
症例は54歳の女性で,嘔吐と黄疸の精査のため入院となり中部胆管癌が疑われ,膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的検査で悪性所見は認めず,炎症性胆管狭窄と診断された.4年後,上行結腸穿孔を発症し,後腹膜膿瘍ドレナージ,回腸人工肛門造設術を施行した.3か月後に横行結腸腫瘍疑いにて右半結腸切除術を施行したが,摘出標本では横行結腸に壁肥厚と狭窄を認めるものの悪性所見を認めなかった.さらに2年後に回腸狭窄を発症し回腸部分切除術を施行した.この時も同様に悪性所見は認めなかった.病理組織学的検査所見の再検討で,すべての病変にリンパ球,形質細胞の浸潤,線維化を認め,免疫染色検査でIgG4陽性形質細胞が確認され,本症例はIgG4関連硬化性疾患にて硬化性胆管炎と消化管狭窄を来したまれな症例と考えられた.その後,さらに挙上空腸の狭窄をきたしステロイドを投与したが効果なく,胃空腸吻合術を施行し,外来にて経過観察中である.
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