A CASE OF ILEUS DUE TO RECTAL CANCER WITH PENETRATION CAUSED BY A TRANSANAL DECOMPRESSION TUBE

2002 
症例は78歳,男性.著明な貧血と便潜血陽性に対する精査目的で大腸内視鏡検査を行い,直腸Ra癌と診断された.診断時,イレウスを併発していたため,入院のうえ術前腸管減圧目的に経肛門的減圧チューブを挿入し,連日洗浄した.挿入後10日目に熱発と下腹部正中に限局した腹膜刺激症状が出現したが,自他覚症状の増悪を認めず,保存的に経過観察してチューブ挿入後13日目に待機的に手術を施行した.開腹所見では,腫瘍口側直腸壁にイレウス管先端の圧迫のためと考えられる前腹壁への穿通を認めた.チューブ先端が腫瘍口側腸管のある1ヵ所に接触し,その部を「外方に凸」に押し上げていたことが穿通の原因と考えられた.経肛門的減圧チューブは,その有用性が評価される一方,チューブ挿入に起因する合併症も報告されており,腹部症状の慎重な観察と適切な対処が重要と思われた.
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